五大魚の習性


言わずとしれた淡水魚の王者。雑食性で市販されている餌のほかタニシ、シジミやパン、ちくわなどほとんどのものを食べるために餌の選択にしばしば迷いが生じる。産卵時期は地域によって異なるが4月〜6月で桜の開花より一ヶ月後と思えばいい目安となるだろう。この産卵時期に一年の釣果が決まるといっても過言で無いほどに大物が出るシーズンでポイントの選定、読みが釣果に結びつく。物音には非常に敏感なのはご承知のとおりまた賢い魚で針掛かりした時など杭や障害物に向かって走られた経験は皆さんもあるのではなかろうか。 

草魚

鯉科としては珍しい文字どうり草を主食とする魚、餌は草のほかにパン、麩など浮く餌で釣果がある。産卵時期は青魚と同様である。音には鯉以上に敏感でポンイトも岸よりなので竿を出す時は気よつけたい。除草の目的で各地の沼や川に放流されたこともある。 

連魚(ハクレン)

プランクトンを主食とする魚、最近では赤虫やコーンで釣れた情報もある。連魚も草魚同様に戦時中食料源として輸入され利根川で繁殖している。産卵時期の豪快なジャンプはほかで見ることの出来ない何万という連魚が一斉に跳ねるこの事はニュースになるほど有名で毎年いつ始まるかクイズになるほどである。繊細な浮きのあたりさえ取れれば簡単に釣ることができる大型魚である。 

コクレン

黒連は連魚と食性は同じだがより動物質のプランクトンを好む。戦時中に連魚、草魚を輸入した時に青魚と同様に稚魚が混じりわずかながら繁殖している。大きさは連魚よりも大きくなり160cmが過去に霞ヶ浦にて漁師の網で捕れた記録がある。青魚が繁殖した今、黒連こそ”幻の大魚”である。 

青魚

淡水魚最大の魚、第二次世界大戦中、中国より食糧確保のため草魚、連魚の稚魚に混じり輸入され現在、利根川でのみ繁殖している。一昔前は”幻の大魚”と言われていたが青魚の生息数も増え釣技が開発されたこともあり利根川に関して言えば鯉を釣るより青魚を釣るほうが簡単になってしまった。餌はタニシ、カラスガイ、タンケイ、シジミなど貝類が主食となる。食用が旺盛なためか前日かかった青魚が翌日釣れることもしばしば発生する。産卵時期は5月下旬〜7月下旬まで禁漁となっておりこの時期になると利根川、江戸川の青魚達は上流へ向かい栗橋あたりで産卵し卵は浮遊卵となり約48時間後おおよそ佐原市あたりで孵化をする。支流の江戸川へ行った卵は捕獲ネットで捕らえ水産支所で孵化される。 

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