インタビュー  会報担当 遠藤 和彦



 北関東支部 金森 一男 会員


今回は、平成18年度年間賞・草魚部門優勝の金森会員、そして古参会員と言えば誰もが頭に浮かぶ福田相談役にご登場願い、利根川中流域の始まる群馬県太田市と埼玉県熊谷市の間に架かる刀水橋付近でマイフィッシングスタイルを語っていただきました。金森会員の奥様と染谷会員には聞き手として参加していただき、やはりここでもにぎやかなインタビューとなりました。

今年は草師から青師へ

金森さん、この度は年間賞【草魚部門優勝】おめでとうございます。まだ入会されて2年余りかと思いますが、平成17年度釣果では草魚部門3位、そして平成18年度は草魚部門優勝と、すっかり『草師』の仲間入りをされましたね。草魚釣りへの思い入れなども含めて、金森さんのマイフィッシングスタイルを聞かせてください。

 

○よきライバル、明美会員

奥様の明美さんにいつも負けていなかったら、コイ釣りは始めなかったと思う。

 私は岩手県宮古市の漁師の家に生まれたせいもあって、釣りにはなじみがありました。岩手県に住んでいる間もカァチャンとよく海釣りに行ったのですが、カァチャンの方が上手でいつも私は負けていました。10数年前に群馬県に引っ越してきて赤城山にドライブしたとき、大沼でコイがロープにつながれているのを見てすごい釣りがあるんだなと興味を惹かれ、その後もずっとコイ釣りのことが頭の中にありました。45年くらい前になりますけど、岩手県へ帰るたびに必ず釣りするのですが毎回カァチャンに負けてしまい、何とか勝ちたいと密かに胸の中で思っていました。内陸の群馬県ですから海釣りではなく、渓流釣りとか鮎カケとかいろいろな釣りの中から夫婦で対等に競え合えるものは何かなと考えて、結局コイ釣りになりました。上州屋さんに行って、コイ釣りセットをお願いして、この群馬の地でコイ釣りを始めたわけです。

 

○淡水大魚研究会

コイ釣り30年という地元の人に教わりながら見様見真似で釣りをしていたときに、フラリとこの場に来られた福田相談役に会った。いろいろな話をしているうちに車の所へ行って、車を開けた瞬間、「何だこの人は!ウワァ、スゲェ」。釣り道具のあまりの違いにすっかり虜になってしまいました。【道具じゃなくて技術って言ってくれよぉ:福田相談役割り込み発言】                                                          まだまだ上には上があるんだとあらためて感じました。次ぎの週には早速銭屋さんに行って『今最も人気のあるサオとリール』を取り寄せてもらいました。買って来たら先輩方が「なぜオレ達に相談しなかった」と。

    群馬に来て、どうしても仕事上のつきあいの人が多くなってしまうなかで、福田相談役から「近藤沼でやっているから、来ない?」と誘われて行ってみたところ、その福田さんの釣りのスタイルを見て、1にも2にも入会させてくださいと頼み込んだ。

 

○草師のはじまり

この付近で釣りをしていて、いろいろな人とまたいろいろな話をしているうちに、草魚という魚の話を聞いて、川の魚がアシみたいな葉っぱを食べるという『ウソみたいな話』に大変なインパクトがありました。そこで染谷会員からポイント・釣り方を教わって試したところ、107cmもの大きいのがかかりましたが、染谷会員からは「まだまだ。もっと大きいのがいる」と言われて、ますますのめり込んでいきました。

 

    こだわり

現在は、ミチイトはバリバス10号、ハリスはフロロカーボン10号を使用している。これまでフロロカーボン8号のハリスは食いがいいので、一昨年までずっとこのハリスにこだわっていました。ところが一昨年の秋の大会の際に水原ですごいアタリがあり、サオを立てられず、サオに乗せられないうちにハリス8号が切れてしまったので1ランク上げてフロロカーボン10号のハリスにしていた。そしてその10号のハリスも昨年6月6日の超大物ゴイをかけたときには切れた。アタリがあり40分間のやり取りの末、足元に姿を見たときには生まれて初めて見るその大きさに鳥肌が立った。タモを取ろうと手を伸ばした瞬間にその10号のハリスも切れた。今年は?

 

○奥様(明美会員)は、私より釣りが上手。

仕事を終えてポイントに着いて、底探りを入念過ぎるほど入念にやる。その間私はひたすら明美さんと自分の計10本のサオのピトン打ちです。これが終わると私はクタクタで早く横になりたい。明美さんは自分が満足するポイントにたどり着くまではしつこく底を探る。コイが居なくなってしまうのでいい加減に止めてもらいたいのに。この差が釣果の差になるかと思う。

 

    メーター15のソウギョとの戦い

コイ釣りの場所から50mくらい離れていたが、そこへ草バリをセットして戻ろうとするとギーッとリールが鳴り出した。草バリのところへ戻ってみるとハリが外れている。また着けるとまたハリ掛かりしてまたバレる。何度か繰りしているうちに目の前2mほどの所でまっすぐこちらを向いているソウギョに気がついた。アシの葉を投げるとスーッと食べた。「ヨーッシ、勝負!」と気を入れて何十回エサ交換したかわからない。3~4日間やったがハリ掛かりせず、あきらめかけたときにふっと手にしたのが足元のスギナの葉だった。早速糸でしばってイタズラ半分で岸辺に投げ捨てるように置いた。コイ釣りの場所へ戻ろうと半分ほど行ったとき、またギーッとハリ掛かりした。タモを持ってなかったのでやりとりしてやや弱らせてからエラブタを持って引き上げた。ほんとにヘトヘトになった。ソウギョは岸辺の物音・人影に敏感だといわれているがそうでもないソウギョもいると思った。草バリのコツ:ハリを隠すように芯の部分にハリを刺しておくとアシの葉の部分よりは茎(芯)の部分の方が固いので、ソウギョはしっかりと噛むようだ。したがって、高い確率でハリ掛かりがよくなると考えられる。

 

    今年の目標

@    アオウオをかけたい。まだアオウオの本物の姿を見ていないのでこの目で見てみたい。

A    ソウギョももちろん釣る。絶対に負けるわけにはいかないから。

B    明美会員には勝ちたい。いままでは疲れていたから負けていたけど今年はちょっと違うよ。

    自分の頭のハエも追えない状態。とにかく釣りが好き。うまく先輩方の知恵をいただいて、思ったような釣りをしたい。

    明美会員:今年も楽しめればいいですね。

 
      【いっつも二人は一緒♪】